black and white american cocker spaniel puppy standing outdoors

大学を卒業し、地方で就職することになった私は、初めて実家を離れ一人暮らしをすることになりました。

両親2人だけの暮らしとなったその年の暮れ。年末年始の休暇で帰省していた私は、12/31家族と一緒にお正月の買い物に出かけました。

その際、何気なく立ち寄ったペットショップで真っ黒で毛がもしゃもしゃした愛くるしい顔のアメリカンコッカースパニエルに出会いました。

ディズニーのわんわん物語の主人公の犬です。

母と私はその真っ黒の子犬に一目ぼれ。すぐに飼いたい衝動にかられましたが父が反対し、一度は諦めて家に帰ったものの、どうしても諦めきれず、父を説得し結局その日、閉店間際にもう一度お店へ行き可愛い子犬を連れて帰り翌日子犬と一緒にお正月を迎えることになりました。

 

名前は私がココと名づけました。

 

そこからココ中心の生活が始まります。反対していた父親も飼いだすと一番可愛がり毎朝早起きし、仕事に行く前に散歩へ連れて行き、仕事から帰ってもまずココを散歩に連れて行くという日課を欠かしませんでした。

母もケージは小さくて可愛そうだからとベランダをココが走り回れるように改装し、寂しがりやで甘えん坊のココのために少しのお出かけや旅行にも必ず連れて行くなど、両親ともにたっぷりの愛情を注ぎました。

きっと一人娘の私が家を出て、また新たな楽しみができたのだと思います。

私も普段は離れているのですが、ココに会いに頻繁に実家に帰りました。

 

子犬の頃は散歩に出かけても、他の犬を見ると飼い主の影に隠れて、全身をぶるぶると震わせるほど人見知りで、家では必ず飼い主のだれかの身体の一部にくっつけて座るという甘えん坊でもありました。

大きくなるにつれ、黒くてつややかで、ウェーブのかかった毛をなびかせながら歩く姿はとても優雅で、どこに行っても褒められる自慢の愛犬となりました。

また感受性も豊かで、私たち家族の気持ちをすぐに察知し、時にはなぐさめてくれたり、背中を押してくれたりとココに助けられることもたくさんありました。

 

そんな大事な家族の一員であるココ。

もともと活発で、走るのが大好きな犬でしたが10歳を超えたあたりから家で寝ることが多くなってきました。最初は特に気にしませんでしたが、1日の大半を寝て過ごしたり、散歩に出かけてもあまり歩きたがらなかったり、これまでは家族の誰かが家に帰ってくると、ドアを開ける前から察知して玄関に走り、帰ってきた飼い主に飛びついて喜ぶといった感じでしたが、だんだんと耳が遠くなり、玄関までお迎えをすることもなくなりました。

ただ食欲だけは変わらずあったので安心していました。

13歳になって、喉の辺りにできもののようなしこりが出来、病院へ行ったところ、がんと診断され、手術をしました。

手術後は、がんも切除できて、元気に過ごしていたのですが、しばらく経ってまた同じところにがんが再発。

1度目の手術のとき、がんを切除しても、また出てくるかもしれないと獣医に言われていたのですがその通りとなってしまいました。

そこからまた一段と体力が弱り、ご飯の時間以外はずっと寝ていて腫瘍が外に出ていたので、喉元に何とも痛々しい「脳みそ」のようなものがぽこっとくっついた感じでした。その腫瘍の血がココが歩く度に部屋中について、血のにおいと、血の汚れで、いくら拭いても追いつかないという日々が続きました。

 

ある日、朝起きたらどこから出血したのか、カーペットが一面真っ赤に染まる程出血をしてしまい、両親は大慌てで病院へ連れて行きました。

また手術なり治療なり、ココの病気を治すつもりで行ったのですが獣医からは、かなり弱っているし、手術に耐えられる体力もあまりない、例え手術をしてがんを取ってもまた、繰り返す可能性が高いです。

 

安楽死という方法もありますよ。と言われました。

 

ココの苦しんでいる姿を見て可愛そうという気持ち、だけど生きて欲しい!という気持ちとの葛藤で悩みに悩んだ結果

安楽死を選びました。

最後に手術台に乗せる時、あんなにぐったりしていたココが

そんなに力があったの?という程嫌がって抵抗しました。

 

そして最後、獣医が注射を打つときに、両親の顔を見つめキュウンと泣いて亡くなりました。13歳でした。

 

両親ともに、その判断が良かったかどうかはその後ずっと悩み続けていますしその時のココの顔が忘れられないと、毎晩のように泣き続けていました。

本当に世間で言われている、ペットロスが我が家にもやってきました。

家に帰ったら、またココが走って迎えてくれるような、美味しそうにご飯を食べているような気がするのですが、実際にはいません。

 

あれもやってあげれば良かった、これもやってあげれば良かったと後悔はつきませんが時間とともに少しずつ、楽しかった思い出を振り返るようになりました。

きっと後悔よりも、楽しかったことを思い出したほうがココにとってもいいと信じて…。

 

いつも一緒のペットを亡くすのは本当に辛い事ですが、同じ経験をされた方には、どうかご自身を責めないでくださいねと心から伝えたいです。

koko

 
Sponsored Link